RoppongiExpress

Roppongi Express 2.0 - いつかは世界チャンピオンに

 インプレ

インプレを希望する声が多いですが、結局あまりきちんと書かない事にしました。というか私は書けません。違いが分からないヒトです。
大事なのは好きか嫌いか、です。だから自転車の好みは大いに書きます。
もし絶対的な性能を知りたければドイツあたりが好きそうな実験室で負荷かけた実験結果の方がはるかに役に立つと思います。
あと自分のインプレ能力のなさはさておき、他人のインプレのいい加減さに呆れる事も多いです。
物事をきっちりと評価するなら、それ以外の要素をできる限り一定にしなければなりません。
フレームの振動吸収性にしろダッシュのかかりを語るにしろ、サドル・ハンドル・ステム・ホイール・シートピラー・クランクなどを同一にして100kmくらいは走らないとなかなか分からないと思います。
また私のブログで分かると思いますが、私はポジションの方が遥かに重要だと思います。サドル/ハンドルの前後・上下位置の少し(2mm程度)の違いで踏みやすい・回しやすい・疲れないetcおよびフィーリングが大きく変わります。
そしてそのポジションを探し出すのにだいたい数週間はかかります。
だからサドルの高さをあわせたくらいでちょい乗りしてフレームの性格云々言うのは全然信用しません。


トップ選手はちゃんとポジションを合わせた自転車で数万km練習・レースをする生活を何年も続けるので、その経験からの言葉は聴く価値があると思います。


そうは言っても、いくつか乗ったので感想を書いてみようと思います。


まず初めに、勝負を左右するほどの性能差はあるとは思えません。自分が好調の時はどれでも良く進むし、不調の時は進みません。

■ Cervelo R3 (2006)

三連勝のスチールフレームから乗り換えたので、衝撃的でした。フルカーボンで路面からのショック吸収の良さ、別次元のダッシュの反応性、異次元の軽さ。
残念ながら2006年はそこまでシリアスにレースを走っていなかったので、そのレベルでの評価は下せません。
Rセンター399mm、Fセンター573mm、ヘッドアングル73度という極端なジオメトリーは好きか嫌いかと言えば、嫌いです。
あとフレーム855gに対し450g(カット前)のFフォークはバランス的にどうかと思いました。

■ Time VXRS Ulteam (2007)、Sサイズ

ご存知私のもっともお気に入りの自転車。バランスが良い。ヘッド、シートピラーなどの細かい造りがとても好き。
弱点としてはアルミのディレーラーハンガーがややもろいと思います。まぁトカゲの尻尾的な部分なので、それでいいのかもしれませんが。
ちなみに純正のMonolinkなるステムのしなりは半端じゃないです。止まった状態で力をかけると明らかには他のステムとは違う位の変形量があります。けど私はそれを使っていて特に力が逃げているとは感じませんでした。プロも使っているし。
この自転車の印象は、身体の一部になる、という感じです。しなやかで、筋肉のように弾力があります。スコットなどは"超軽量で高剛性のモノ"に乗っているという感じがしますが、タイムはもっと自転車と一体になれるような感じがします。
もう少しFセンターが長ければなおヨシです。

■ Scott Addict Ltd (2007)、Mサイズ

超軽量で剛性感も高い。ダッシュの反応もとてもよい。あまり悪いところはありません。コストパフォーマンスは極めて高いと思います。(今は値上げされていると思いますが)
自分の印象ではかなりスプリントでイケル自転車だと思います。とにかくかかりが良い。

■ Amanda 80t CF + CrMo

重い。フレーム+フォークで2000g超。けど鳥海山で勝てたからいいんです。
(おそらく)BB位置が低いから、下りは抜群に安定している。その反面ダッシュのかかりはよくない。シッティングからダンシングに移る際は一瞬速度が落ちる。そんな気がするくらい私の踏み出しに対する印象はよくないです。ただ大きなパワーをかけ続ければ確実にしっかり受け止めて進んでくれます。SRMをスコット、タイム、アマンダにつけて練習してきたけど、1000Wを超えたのはアマンダだけ。
ちなみにオーダーする時に伝えた事は(i)一番の目標は乗鞍 (ii)けど沖縄でも走れるように (iii)自分のパワーはおそらく300W強を1時間出し続けるくらい (iv)重いよりは軽い方がいいけど、基本的に千葉さんが一番走ると思う形でいい。
できたモノは、Fフォーク&前三角80tCF。シートステーはCF(普通の細いもの)。シートステー接合部のみモールディングによる補強。ヘッドチューブ&チェーンステーCrMo。Fセンターは長めで587mm程度。

■ Colnago Extreme Power 530mm

ジオメトリーが自分の理想に一番近い気がします。コルナゴの特徴としてFセンターがかなり長いのでつま先が当たらず快適。またシート角は立っているのでトップチューブが短くてもサドルを後に引いてポジションは出ます。
五郎さんはExtreme Power だとフレームが硬いから、シューズを替えたらしい。シマノのトップモデルだとソールが硬すぎるから、今はセカンドグレードの靴を使用しています。私も実は日曜日(オーベスト練170km)、火曜日(乗鞍2回160km)の練習後半に同じように右足の裏を攣りそうになりました。やっぱりそれだけフレームが硬くて身体にキツイということか? 私はシューズを変えようとは思わずにそのうち慣れる範囲だろう、と思っていますが。
Timeと同じくバランスが優れていると思うので、Timeと並び気に入っている自転車。