RoppongiExpress

Roppongi Express 2.0 - いつかは世界チャンピオンに

 JBCF宇都宮クリテリウム

イナーメ史上に残る快挙の日、になったと思う。


日本のプロロードレーサーおよびアマチュアレーサーの国内での主戦場となる実業団ロードレースシリーズ戦の第一線。
とは言えシマノブリジストンアンカー、ニッポ、アイサン、などのトップチームは居ないし海外チーム組はもちろん居ない。


国内で強いチームと言えばブリッツェン、チームUKYOとMATRIXパワータグか。
ブリッツェンは国内有力選手が多数集まりかなり良いメンバー。
UKYOは強力なスペイン人達と元全日本チャンピオンの土井選手とか。
MATRIXもスペイン人が強いかな。けど窪木選手がUKYOに移籍したから戦力ダウンだろう。


ロードレースは強い人たちが個々に一つでも上の順位を目指そうというゲームではなく、チームの誰かを勝たせるというゲームなので、強い選手達がたくさん居てもそれが少ないチームに集中している場合は十分に上位に食い込める可能性はある。
そんなわけで、このメンバーリストを見た感想としては「このレースで一桁順位に入れなかったら失敗だね」。
と強気な発言をチームのグループチャットに投稿したのが数日前。


開幕戦にチーム枠いっぱいの8名出走。
走力的にはポールが速いけど、クリテリウムはあまり得意としない。
エースは大磯クリテ4連勝、高石杯もスプリントで優勝の龍太郎。
ゴールスプリントでも強いけど、大磯クリテ1・2戦は小集団から抜け出して逃げて勝てるし、トラックではポイントレースも強いかなり万能選手。
あと、愛知方面の平田クリテで5連勝?のスプリンター皿屋もイケルかな?
龍太郎が強いのは身をもって実感していたけど、先週房総でチームTTの練習をした時は皿屋も平地でのスピードがかなりあった。
トラックではケイリンとかスプリントをやっているくらいなので純粋にスプリントだけだったら確実に皿屋の方が速いけど、JPTレベルでの60km超のクリテではどうか?未知数。



そんな宇都宮でのレースに向けて、5時起床。
車で宇都宮へ。
7時過ぎには到着。
かなり早いけどゆっくり出て渋滞にハマって焦るよりは良い。


自転車ピカピカにする。
かなり好天で風も弱いので後輪をLightweightの81mmハイトのディープリムを装着。
前輪は50mmで。


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Lightweightホイールは全般的にリム部分に強力マグネットが埋め込まれているので、スピードセンサー用のマグネット不要。
こういう細かいところも嬉しい。


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スタート地点近くの会場にて10分くらい昼寝。
今朝が年末以来の最軽量61.6kgだったので、空腹でガス欠にならぬよう小まめに食べ続ける。
10:30くらいからウォーミングアップ。
11時過ぎから固定ローラーに乗って本格的に上げる。
固定ローラーは今やレース時のウォーミングアップ用となっているな。


いつもの練習通りにL4で5分を2回やるのが今日のメニュー。
決まったものはないが、その日の気分に合わせてメニュー決めている。


【ローラーにてウォーミングアップ】

  • L4:5分、326W、159/166拍、97回転


体重5倍以上で非常にコンスタントに出来たのでヨシ。
レスト5分でもう一回。絶対2回目の方が心拍上がる。逆に言うと、一回目では上がり切れない。

  • L4:5分、335W、162/172拍、98回転


体重の5.43倍ワット。頑張ればあと40Wか。けどウォーミングアップとしては十分だろう。
ホイール装着して漕ぎ出した時からコンディションは悪くないと感じていた。
アップでも悪くなかった。ネガティブな事考えずに頑張ろう。


13時スタート。


【レース】


コースは1周2.7kmを25周。長方形でコーナーは直角でずっと2車線あるので比較的走りやすい。
けど140名出走はけっこう多いか。
無理して前に出ずに力抜く時は最後尾で走ろうか。


スタート直後からアタックがかかりはするが、基本乗らない。
チームとしても有能な若手スプリンターが居るのと頭数はトップチーム対比で少ないので、どんな展開でも勝ちに行くというよりは最後にチャンスあればそれを最大限活かせるようにする。


序盤に倉林さんと窪木が入った逃げが出来ていたけど、人数と残り距離考えると問題無し。
その後も小さな逃げが幾度となく出来るが決定的にはならず。
何よりも落車が頻発。
障害物競走か、って途中思った。
ホームストレートでもバックストレートでもコーナーでも、、
幸い自分の前では二度あったけど、うまく回避できた。
途中エースの龍太郎が落車したと聞いたけど、ニュートラル(1周の猶予)使って無事集団に戻っていた。


ラスト10周切ったあたりから10名弱の逃げがゴール地点あたりで出来たので、そこに乗る。
良いメンツだし残り距離も短くなってきたからあわよくば。
けどほどなく吸収。
次の周のホームストレートで再度アタックがかかる。
UKYOのホセが動いていた。
彼アタック決める時って何度も何度もかけるので、コレも本気かも?と思い再度乗る。
けど再び吸収。
その時点で今日は集団ゴールだな、と勝手に山はって後方に下がる。
チームメートの皿屋と龍太郎が無事に走っていた。
龍太郎は落車していて万全ではなさそうだけど、皿屋の方が落ち着いていいポジションを走っている。
集団の真ん中〜後方は無駄に疲れるなぁと思いつつ速度の緩急が激しいコーナー立ち上がりで意図的に少しずつ順位を下げて後ろまで下がる。
ラスト4くらいでけっこうな人数での逃げができてタイム差がついていたけど、なんとなく集団の雰囲気からしてゴールに向けて速度上がれば追いつきそうな気はした。
イナーメとしては、スプリント狙えるエースは居るけど、展開を作れるくらい脚もったアシストはいないので、他力本願。


うまい具合に逃げは吸収されてラスト2周くらいになると集団が殺気立ってくる。
私もなるべく脚使わずにワンチャンスで前に上がるよう心がける。
ラスト1周では一列になった集団前方に入る事ができた。スプリント狙う小畑さんも居る。
バックストレートで激しく速度が上がる中うまく前にいける列車を狙って前方まで出る。
一気に皿屋と龍太郎より前に出たけど、少し離れたラインにいたので自分の後ろにうまく入れる事が出来なかったと思う。
それでもゴールに向けて悪くない順位で3−4コーナーに入れた。
ラストの4コーナー手前で龍太郎ついているか?と聞いたら「居ません!」と返事したのはたぶん皿屋だったのだろう。
コーナー後は怒濤の直線800mほど。遠く遠くにゴールアーチがかすんで見える。


立ち上がり後は猛ダッシュで速度が上がるのみ。10番手以内には確実に入れた。
集団が道路左サイドにへばりついていたけど、私はここからチームのスプリンター達を更に引き上げないと行けないので左の列には入らず2列になるカタチで走る。
そしたら左後方で大落車の音。このスピードでの落車と考えると恐ろしい。
まだまだゴールまで遠いから後で考えたら早過ぎたと思うけど、おそらく他の人がロングスプリント始めたタイミングで仕掛けたらスピードで劣後する私は前には出られない。
目的はチームメートを前に引き上げる事なので、まったくゴールまで届かない位置からスプリント開始。
一応ゴールに突き進む集団の先頭まで出られた。
けどそこからグングンとゴール近くまでもがける脚はなかった。
ゴールまで500〜400mはあろうかというところで失速。


そこからゴールスプリントが始まる。
狙い通り龍太郎がいいポジションでスプリントしている。


しかし、


もう一人イナーメが


皿やんの方が勢いある感じで龍太郎の後ろからさらに発射。


え、、、かなりイケルんじゃないの??



なんと最後は写真判定でタイヤの差くらいでMATRIXのスペイン選手に負けて2位。
しかしクラブチーム所属の正直ロードとしては無名の選手としては大金星と言ってもいい2位。
そして二度落車した龍太郎も安定のゴールスプリントで5位。


1位セバスチャン・モラ(MATRIX)、2位皿屋豊(イナーメ)、3位窪木(UKYO)、4位鈴木真理(ブリッツェン)、5位中村龍太郎(イナーメ)。


いやはや、イナーメにとってスゴい日になった。
リザルト


私は出し切った後にどっちかサイドに寄ってゴールスプリントを見送るべきだったけど、コース中央付近で失速してしまったため後ろから抜いてくる選手たちに迷惑かけてしまった。反省。


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とにかく、イナーメにとって大成功の一日。


帰路は渋滞にはまり帰宅は19時過ぎ。
まぁ色々とあるけど、とりあえずミラノサンレモ観戦にいくか。