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RoppongiExpress

自転車が趣味なサラリーマンのブログ

 ツール・ド・おきなわ市民210 レースレポート

レース


【 スタートまで 】


7:50スタートの3時間前に目覚ましセット。普段起きている時間に近いのでやりやすい。
4時頃に目が覚めてからあまり寝られず、結局目覚ましアラーム前に起きる。
自宅から持参したミューズリーやらパンの朝食を食べて、荷物を車に積み込み6時前にホテルを出てレース会場へ。


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基本的にスタート前にやる事はほとんどないので、駐車場で仲間と一緒にゆっくり過ごす。
読むのが難しい天候のためチェーンオイルは最後まで迷ったが、レース中一度は雨に降られる可能性あるので、雨でもオイルが切れないようにMorganBlueのウェットコンディション用のオイルをチョイス。
空気圧は7.3気圧ほど。


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コウさん

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ポール 192cm


気温は高いが、構わず私はワセリン系のオイルを脚に塗込む。イナーメでマッサーをやってくれるカコさんに、雨でも冷えないようにと特別に調合してもらったオイルを持参。
寒いとアウトだが、暑い分にはいくらでもよいくらいだし、スロースターターなので、あったまるスタートオイルは欠かせない。


210kmと長いレースだが、やっぱり朝一でスタート直後にいきなり40km/h超で走るのはしんどいので、10分ほど国道を走ってウォーミングアップを終えてからスタート地点へ。



【 スタート〜2時間 】


スタート直後から楽車を避けるために先頭付近を走る。
2〜3名の逃げが出来たりして、集団のペースは速くない。
半島を周る初めの1時間はそんなにきつい時間もなく、平和に過ごせた。
レース前方は終始O-vest勢が目立って動いている。


海岸線を北上する国道に出てからもそんな感じででO-vest勢が積極的にリードする。
トイレ休憩取る予定だったので適当なタイミングを見るが、逃げ集団が数分リードしてメイン集団がまったりとスローダウン、という形にならず、逃げは常に数十秒でメイン集団も速度が落ちないのでタイミングが難しい。
けどチームメートもいるので予定どおりトイレ小休止。イナーメ4人含む6名で集団を追走して、ほどなく追いつく。 


スタート後2時間くらい、一回目のダムの上りに入るまでは意識してたくさん固形物を食べ続けた。


北上する海岸線で10名弱が先行するも差は1−1.5分ほど。
一回目の普久川ダムの上りに入る手前で集団前方に上がっていき、上り口には集団の先頭で入る。


【 普久川ダム1回目〜 】


昨年はO-vestの西谷さんがほぼ先頭固定で超ハイペースで牽引して、先頭グループは少人数に絞られたが、果たして今年はどうだ?
ペースは速くない。西谷さんも牽くが昨年ほどガンガンで集団が絞れるという感じでもない。
私は上り口ですぐにインナー(36T)に落として体力温存して上る。
昨年同様シッティングで上れる時間が長いのはまだ余裕ある証拠だったと思う。
ペースアップしてもいつでも対応できる状態で先頭付近で上りをこなす。
昨年はきついコースとハイペースにやられて後半の勝負所までに力尽きていたので、今年は後半皆が疲れているところでガツンと勝負出来るように、中盤までは極力抑えて行こうと決めていた。


上り頂上でぴったり先行グループを吸収して振り出しに。
なぜか平坦で逃げた選手はちょうどダムの上り頂上で吸収される事が多い。


集団は40名ほどか。
O-vestが多数いる。
ペースは上がり切らない感じ。
一旦後ろに下がって全体を確認してみたら、集団後方にイナーメの橋本君と今回の遠征で私と相部屋のポール@Synerzyが居た。
一緒に練習してきたまこっちが居ないのは意外だった。
連続するアップダウンを集団後方について走ってみたらかなり楽。
橋本君は今回おきなわに合わせて相当調子を上げてきているが、コースが長くてキツいので、好調さ故にガンガン飛ばして後半失速しないように極力中盤までは体力温存する走りをすると言っていた(私も同様)が、その通り非常にリラックスして勝負に備えている様子だった。
アップダウン区間が終わり海岸線に入ると更にペースはまったりとする。
データを見てみてもその区間だけ心拍がかなり落ちている。


昨年と違って今年はプロと同じ土俵でもそれなりに走れる脚を持つ強豪が少ないので、うっかり数人が先行してもそのまま逃げ切ってしまう事はないと読んで、私は後ろの方で走っていた。
そして2回目の普久川ダムの入り口に向けてポジションを上げる。
昨年3位、今年からイナーメに入ったよっしーも一緒のポジションで上がる。


【 普久川ダム2回目 】


1回目と同様ペースは速くない。
身体が慣れている分1回目よりも楽に感じた。シッティングでもついていける。


1回目同様に上りの後半でチームARIのRYOさんが飛び出す。
脚質的にロードというよりはクライマーなので山岳賞狙いだと思うので、とりあえず容認。
そして後半の少し勾配が急になるあたりで前に出てペースを作ってみると、、、少し後ろと離れた。
決してアタックしたという意識はなかったので、意外だったが離れたので敢えて集団に戻るのももったいないので、キツくない範囲で踏み続けてみる。
思えばシッティングで無理せず上れる範囲の強度で上っていたのから、ダンシングに切り替えただけだが、結果的にそれがペースアップにつながったのかもしれない。


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RYOさんを捉える。


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追走一人は台湾。おお、シューズが同じじゃん。


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あれ、座っているなぁ。調子が良かったんだろうな。


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集団から抜け出してきてくれたヨッシー


台湾の選手と2名で頂上を通過。
山岳賞は台湾がもがいて取っていったけど、私は全く興味無し。
後ろと差が開いたようなので、下りを飛ばして差を広げようと思ったけど、よっしーが見えていたので待つ事に。


台湾の選手は積極的じゃないのか下りが下手なのか、前に出てこないしあまり速くない。
よっしーも今年は落車があったりで下りは速くないのでなかなか追いついてこない。
2回目の補給を取って、よっしーを待ちながら上り、長い下りに入るところで合流。
3人の逃げでイナーメは2人。しかも相棒は昨年3位で独走させたら集団で1・2位を争うよっしーとくれば願ってもない最高の展開!
ゴールまでまだまだ長い段階で早めに仕掛けて無謀と思わせながら、後ろからチームメートが合流していつの間にかすごく有利な展開になっているなんて、かつての世界選手権のイタリアチームみたいな...と妄想。
所詮ホビーレーサーのロードレースごっこだけど、なかなかこういう展開はないので、相当テンション上がりアドレナリン出まくり。


短い緩い下りは先頭交代しながら走り、高江の上り前まで急坂を一気に下る。
80km/h超えていた。
そしたら後ろが離れていた。。。


【 高江〜 】


高江までの少しの平坦区間で後ろを待って仕切り直して高江を上る。
この先延々と続くアップダウンの後には複雑な海岸線があり一人で風を受けながら走るのがどんなに辛いかは07年・08年で経験済み。
だから上りはずっと牽いてでも道連れを引き連れて最終局面まで進みたいところ。
集団を減らす為に全開で上った直近2年とは違って、あくまでもずっと一定ペースで走り切る前提のペースで上る。
しかし、、振り返ったら2人とも離れていた。
脚力あるのが分かっている選手と一緒に逃げたかったが、ここで遅れるという事は調子があまり良くないので、ここは迷わずに行くことに。


07年のデジャヴのようだった。
延々続くアップダウンを一人でひたすらペースを維持して走る。
もてぎの7時間エンデューロで優勝したにもかかわらず、おきなわまで2週間切っていたのにハンドルをクラシックから深曲がりに替えたのもここに来て活きる。
高江のピークでは2.5分くらいの差になっていた。


高江のピークから20km区間はずっとアップダウンが続くけど、基本は下り基調。
データ見ると平均45km/hくらいで走れている。
後続29名の大集団とのタイム差は順調に広がり3分から4分近くにまでなっていた。
1回目と2回目のダムのつなぎ区間を大集団で走ったが、なんとなくペースが上がり切らない雰囲気があった。
ペース上げたい人が集団を牽引しても多数の協調は得られずストレス溜まるような雰囲気。
誰が悪いとか何が悪いとかではなく、”全体”としての集団の雰囲気がそういう感じだった。
昨年は集団内の多数の意思に統一感があったので、ペースが落ちずにどんどん進んで耐えきれない人がどんどん減っていく感じだったが、今年はその反対っぽい。


【 痙攣との戦い 】


しかし海岸に出てからがキツかった。
平坦でもろに風を受けながらも失速しないように、かといって向かい風で頑張りすぎると絶対にペースが落ちるので、ギアをこまめに変えてケイデンスを一定に保ちながら走る。
今回の自転車にSRMはついていないが、練習と経験から一定強度で走る事は脚に身に付いているつもり。


4分差というのはかなり大きく、自分がペースダウンさえしなければ逃げ切りの可能性も十分あると思えた。
このタフなコースでこの差を一気に詰めるほど終盤に猛烈にペースアップは難しいだろう。
しかししかし、ついに私の脚が悲鳴を上げる。長い上りをずっと一定で走っている分にはかなり快調で、むしろずっと続いてくれと思ったくらいだが、平地を巡航し続けた後に上りに入るところが難しく、ダンシングした時に両大腿四頭筋を攣った。
RBCさんのTVカメラがずっとついていたので、そこらへんもバッチリ映っていると思うが。。


攣って少しペースダウンするが、シッティングでかつ体重乗せるようなペダリングに切り替えて使う筋肉を分散して、それからまた徐々に体重乗せるダンシングでリズムを取っていく。
そして上りの後半ではある程度のリズムで上れる。
しかしアップダウンは小刻みに続くので、また下り・平地を踏まなくてはならず、、、
やはり後半1時間以上は脚の痙攣との戦いとなった。


そんな中でもタイムは縮まらず、むしろ少しずつ広がっていく。
かなり大きなアドバンテージがあるので、諦めずに逃げ切る事だけに集中する。
こういう状況になっては、万一追いつかれたらもう踏み直したりペースアップは絶対に出来ないので、もうゴールまで最大の努力をして逃げ続けるしかない。
スプリントポイントのあたりの海岸線が泣きそうなほどキツい。
けど2007年にやり遂げているので、我慢してギア落として90回転維持してがんばる。
自分の中では羽地ダムの上り口(残り15km)で2分あればなんとかいけると思っていた。
それを考えるとまだアドバンテージは大きい。
補給所より手前の上りで一度は文字通り脚が止まってしまった時はこのまま走り続けるのも難しいかもと思ったけど、なんとかかんとかだましだまし走っていてもタイム差は変わらない。


後ろで何が起こっているか知らないが、もしかしたら再び奇跡的な逃げが成功するかもしれない。
いやいや、油断はいかん。これは決まった、と思った2008年は100km独走の末ラスト1.5kmで捕まっている。


最後の補給所の上りは勾配一定である程度長い。
そこの上りはよく走れたと思う。上りがずっと続いてくれれば、、と願うのはおかしいか?
ヒルクライムが苦手だけど上り得意なロードレーサー


旧源河の上りとの分かれ道からが最後の正念場。
たぶんタイム差は5分くらいあったと思う。
あとはタイム差が縮まってもいいから大幅なペースダウンや完全停止しないように、ペースダウンを最小限に抑えればなんとかなりそうだ、と少し気持ちに余裕ができる。
羽地ダムへの最後の上り前にある3つくらいのけっこうきつい丘もなんとかクリア。
平地から上りへの移行がほんと辛い。痙攣が激しく一歩間違えれば完全停止もあり得るくらい。


終盤になってタイム差表示がしばらくない時間があったが、もはやそれを聞いても聞かなくてもやる事は変わらない。と思いゴールまで集中。


昨年一気に脚が攣って置いてけぼり食らった最後の長い上り。
脚が攣っている状態に変わりはないが、今年は優勝に向けての最後の試練と思えば勇気が出る。


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(c)Makoto.AYANO


この上りは試走してアウターで行けると判断したので、50x23Tまでで上り切る。
頂上過ぎると残り10km。タイム差は5分40秒くらいまで開いていた。
後で考えるとこの段階でほぼ勝ちは確定だけど、やはりレースはゴールラインを切るまで何が起こるか分からない。
これは勝てるとか勝てないとか、余計な事は考えず、ただゴールまで全力で走る事だけ。



約210kmの行程の最後80kmを一人で走り抜いた。
40km弱を独走して優勝した2007年のような奇跡はもう二度とできないだろうと思っていたけど、再び優勝出来た。
町中の直線でフィニッシュの横断幕が見えて、両サイドにはたくさんの応援の方々がいて、その中に先頭で飛び込んでいく。
何度経験してもこれ以上ないという最高の瞬間。
前回から4年を要した。次までにどのくらいの日時が必要か分からないし、次はもうないかもしれない。
けどまたその可能性に向けて日々努力するに値する、本当に最高の瞬間。


そしてさらに今回嬉しかったのが、3位にチームメートの橋本君が入った事。
平日の朝練や週末の練習などで一緒に走っている仲間よ一緒に表彰台に乗れて、嬉しさ倍増。


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名護でボウズ頭にした。決して好調とは言えない沖縄経済に貢献する意味もあるし、前回優勝した2007年も現地入りしてからボウズにしていたのでゲンかついで、同じ床屋さんで。。


【 データ 】

  • 市民210km 優勝、5時間33分04秒、平均心拍150拍、最大心拍178拍、平均ケイデンス86回転(ゼロ値除く)


勝ったレースで心拍180にいっていないのは珍しい。
ピーク10分で173拍、30分で170拍、60分で169拍。
ちなみに私の最大心拍数は約185。


沖縄現地入りしてから体重計がないから計っていないが、それがカーボローディングに良かったかも。
イメージ1kgくらいは増えて61kgでレースを迎えていたと思うが、なんせ最後までばてないで力を出し切れるように意識してたくさん食べた。
毎朝体重計乗る生活の中ではなかなかそこまで食べる勇気がなかったかもしれない。



決して作戦練ってもその通りには進まないのがロードレース。
よく逃げたのは作戦通りですか?とかあそこで仕掛けると決めていたか?という質問を受けるが、そんな事は全くない。
考えていた通りに物事が進む事なんて、私の経験ではほぼない。
皆が勝負かかると思わないような場所で、集団から最小限の努力で抜け出すことができるかがキーであり、それを頭で考えるんではなく自然と身体が動くような時に勝つチャンスがあるような気がする。



しばらく休養して、また来年このレースで頑張りたい。
高山選手の3勝にまず並びたい。


フォトストリーム-208
自転車に関してはまた後日・・・